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KONO's Diary-休むに似たり



2009-07-11 [長年日記]

_ [イベント] 林真理子講演会 素敵な人生を送るために 〜「読書」の楽しさ、大切さを伝えたい〜

東京国際ブックフェアの講演会に二年ぶりに出かける。

一昨年の椎名誠とは異なり、ぼくは林真理子の本は実はそれほど読んでいない。ただ週刊文春でずっとコラムを持っていて、この週刊誌はもう二十年くらい買い続けているので気分だけは愛読者である。

twitterで「林真理子の講演に行く」とつぶやいたら「聴衆が女性ばかりで浮きませんか」という反応があったが、会場は男女半々といった感じ。平均年齢は高く、不惑を過ぎているワタクシがどちらかというと若手になりそうな感じ。

講演の内容は、自分の実家が本屋であった、という話から入って、両親の話、自分の子どもの頃の話から作家になるまでの話がメイン。冒頭「私はホンヤの娘で」という時の「ホンヤ」のイントネーションがちょっと尻上がりで、しかも何回か同じイントネーションだったので、山梨方面はこういう言い方なのかな、とちょっと思った(実際のところはどうだかは知らない)。

物書きになろうと思って、最初は原稿用紙100枚買ってきて「群像新人賞」の応募作品を書こうとしたが、三ヶ月かかって18枚しか書けなかった。エッセイストとしてデビュー後もそれがトラウマのようになっていて、自分には長編小説は書けないと思っていたが、ある編集者に「そうは言ってもハヤシさん30枚くらいのエッセイはよく書いているじゃないですか。あれが一章として、十章まで続ければもう300枚の小説ですよ」と言われ、そうかと思ってやってみたら書けた。今いえることは、長い原稿を書くコツはいかに「今書いている話の中に入り込むか」で、入り込むのに成功すれば時間を忘れて何枚でも書ける、という。

そういう話はよく聞くし、ぼくとしてはその「入り込む」のが難しいからどうやって入り込むのかが知りたいのではあるのだが、続けて彼女は「本を読むのも同じで毎日数ページずつ読むなんてことをしていたら数日で絶対挫折する。集中して本の中に入り込むのが大事」と言う。まあ結局は"Just Do It"ということなのだろうけど、「毎日数ページずつはダメよ」というのは確かにそうだなぁと感じた次第。

さらに、作家は何でも書け、というのがすごく大事だそうで、知り合いの女の子が「ワタシ作家になりたいんです」と言うので「昔の男のことばんばん書いたらよい小説になるよ」とアドバイスしたら「それは今のカレに悪いから書けない」と言うのだけど、こういう子は絶対作家にはなれない。人の思惑を気にしない鈍感力が必要だ、と力説されていた*1

しかしそういう割には、この人は自分の子どものことは絶対に書かない。そしてそれは、親として多分正しい。

その辺も含めて、プロフェッショナルな物書きなんだろうな、と思う。週刊誌のエッセイを読むと、自身のことをすごく俗物っぽく書いてあるけれども、あれも読者受けを考えて色々脚色しているのだろう。

最近はヘタなエッセイやコラムよりもよく書けているブログエントリの方がよほど読み応えがあったりするけれども、そういう中で彼女のコラムはまだ生き残っているし、それを不当とも思わせないだけの面白さを維持している、というのは、よく考えると凄い。

そんなこんな90分はあっという間に終わったのだった。

*1 デビュー作『ルンルンを買っておうちに帰ろう』はまさに「もう誰に何と言われようが私は書きたいものを書く」という背水の陣で書いたそうで、おかげで出版後当時師事していた糸井重里も怒らせてしまった、という。そんなこといわれたら読みたくなってしまうじゃないか、ということで、現在手配中なのだった。

_ [イベント] 東京国際ブックフェア

せっかくなので展示場の方も一回り。二年前に較べて出版不況がひどくなったのか、一昨年は販売に力を入れていなかった大手出版社もブース内で直販をし、ほとんどの出版社が20%引きくらいの値引きをしていた。岩波や小学館は値引きなしだったが代わりに購入者にノベルティを配布。

_ [イベント] GREEN TOKYO ガンダムプロジェクト

東京ビッグサイトくんだりまで来たのならお台場に寄って1/1ガンダムを見て帰るしかない、ということで、帰途途中下車。

ちなみにゆりかもめの車窓からもガンダムは見えるが、新橋からの場合見えるのは台場を過ぎてから(台場〜船の科学館の間)。

車窓から取れた写真を参考までに。

ガンダムは駅から海方向にちょっと歩いた場所にあって、無料だし激混みだったらイヤだなと思っていたのだけど行ってみたらそれほどの混雑ではなかった。足元に入るのに十五分程度並ぶ必要があったが、こんなのは全然大したことない。

実物を眼にした感想はやはり「でかい」の一言。あと富野御大が言っていたように、青赤黄のオモチャカラーリングが、不思議と周囲にマッチしていて、何だか不思議な気分。

ふと気がつくと、頭の中を哀戦士の歌がエンドレスで鳴り響いていた。

あと、この件についての大河原邦男氏のコメントが聞きたくなった。

ゆりかもめの車窓から見たガンダム1/1

_ 全身像

_ 脚部と見物人

_ 股の下から見上げた図

_ 注意書きのステッカー

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]
_ kirara_397 (2009-07-12 02:25)

最後の写真で度胆を抜かれました。信じられないディティール。これは見に行かねばならない…

_ kono (2009-07-12 07:51)

kiraraさん、ども。<br>やっぱりねぇ、いくら写真撮っても実物の圧倒的な存在感は見に行かないと判りませんので是非見に行ってください。<br>あと、ワタシは時間がなくて売店とか全然寄れなかったのですが、信頼している某ライター氏によると(あくまで個人的趣味と断ってはありますが)ハム焼がおすすめらしいです。

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カバー画像はWikimedia Commonsより。
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画像提供元:http://commons.wikimedia.org/wiki/Image:Field_of_hay_bales_-_omeo.jpg