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KONO's Diary-休むに似たり



2009-06-25 [長年日記]

_ [] ガン病棟のピーターラビット

 先日逝去した栗本薫が昨年八月に出版したガン闘病記。日記のように、各章に書いた日付がついていて、本文が2008/1/17〜2008/2/17*1。書いてある内容としては、「そもそもの、すべてのことのはじまりは、二〇〇七年の十月末でした。(本文より)」ということで2007/10末から。

全身が痒くなり、黄疸が出て、かかりつけの病院に行ったらすぐ大学病院に回されて、がんであることが告知され、難しい手術になるからということでさらにがんセンターに回されて退院するまでの日々。 以前に乳がんの手術経験があるとはいえ、それを今回の主治医に言うと「あーあんなもの、手術じゃないから。あの程度のもんは大きいとはいえないから、悪いけど。今回の手術と一緒にしないでね。今回はほんとに大きい手術だからね」と言い返されてしまう。

そういう状況であれば「死ぬのが怖い」とか思って当然だと思うのだけど、広い個室に入院したかったのに空いてなくて残念とか、病院のご飯は美味しくないとか、旦那さんが買ってきたピーターラビットのぬいぐるみになぐさめられたとか、そういう日常のこまごましたことが積み重ねられるばかり。で、とうとう最後まで「怖い」という心情は吐露されない。

それどころか、死ははっきりと意識しているのだけど、その時に向かって粛々と日常を、自分の本当にやりたいことを積み重ねていく、という姿勢に心を打たれた。

とにかく、私の結論はただ一つ「なるべく沢山書いて、死ぬときがきたら四の五のいわずに死ぬ」ことだけです。いや、四の五のも大いにいうかもしれませんけれどもね。すくなくとも、とりあえず。(本文より)

本当に、生きてるだけで丸もうけ、なのだから、やれること、やりたいことをどんどんやらないと。

*1 あとがきは2008/6/26

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カバー画像はWikimedia Commonsより。
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