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KONO's Diary-休むに似たり



2007-11-23 [長年日記]

_ [イベント] RTCカンファレンス「ブログ限界論」

イベント告知

今回のカンファレンスは、このイベント告知の文章からいきなり盛り上がってしまった。

最近ブログつまらなくないですか?

2004年頃から社会的なムーブメントとなったブログ。極めて簡単に始められることからこれまでウェブに興味を持たなかった人々にも一気に広まり、個人が自らの意見や見解を表出できるメディアとして一時はマスメディアの存在を揺るがすほどの影響力を持つかのように喧伝されました。 実際に、例えばライブドアのニッポン放送問題が発生した折などは、マスメディアが語ることのできない専門知識や切り口でブロガーが事件を論じ、トラックバックでブログ間がつながり合うことで世論に大きな影響を与えるような事象も見られました。
しかしながら、魅力的な文章でアクセス数を集めたブログの書き手たちはいつしかその熱量を失い、牙を抜かれた獣のように「丸い」文章しか書かなくなって更新自体も止まってしまうような姿が散見されます。

また、時期を同じくしてトラックバックスパムや悪質商法を促すようなブログ、SEO対策だけのために自動生成されるブログなどが増加し、ブログ本来のリンク関係や個人発言の信頼性、おもしろさがどんどんと失われて行きました。こうして、いつのまにか日本のブログは「なんだかつまらない」ものに成り下がっているように見受けられます。

この告知文に、いしたにさん*1"日本のブログは「なんだかつまらない」ものに成り下がったんですか?"と即座に反論し、平田さん*2"ブログは本当におもしろい"とたしなめた。その他著名なブロガーからいろいろコメントが出て、10日後に、当日のパネラーの一人である徳力さん*3「今」のブログが面白いかつまらないかより、どうすればもっと面白くなるかを考えたいとまとめるエントリーを出して、カンファレンス当日への期待は高まった。

それでなくとも、今回のパネラーは徳力さんの他にGIGAZINEの発行人の山崎さんや、ネット関係のジャーナリストではおそらく日本で一番信用できる佐々木俊尚さんという豪華な顔ぶれだったし、 ゲストではない一般参加者の中にも、 小飼弾さん他の有名ブロガー、ぼくも普段愛読しているブログの書き手の方々が居たりして、ある意味すごいイベントだった。

これだけの豪華メンバーだから、本題のトークセッションも大変に刺激的な話が満載だったのだけど、ただ「ブログがつまらなくなったかどうか」「これからブログをもっと面白くするには」という討論については、議論が発散しがちになって、ちょっとうまくまとめ切れなかった感じ。これはまあある程度は予想されていたことで、「スプログけしからん」とか「新しいブログの書き手をどうやって掘り起こすか」「新しい面白ブログをどうやって見つけるか」「既存メディアに対するブログの影響力をどうやって増すか」「ブログで政治的なムーブメントをどうやって起こすか」等々、個別の論点があり過ぎるし各論者の立ち位置・ブログに対する考え方等も多分違う。

そういう意味では、佐々木さんが「自分は昔SFが好きだったのだが、1970年代後半にSFの浸透と拡散という現象が起こり、中心部の人から見ると"最近のSFはつまんない"というように見えたことがあった。今の日本のブロゴスフィア(=ブログ界)もこれと同じで"ブログの浸透と拡散"が起こっているのではないか」という指摘がきっと的を得ているのかもしれない。

ぼく自身は、日本のブログ界がもっと面白くなれば良いとは思うけど、それよりもまず、自分のツールとしてもっとブログを使いこなし、もっと愉しもう、日本の心配はその後だ、みたいなことを何故か感じてしまったのだった。

*1 ブログによるクチコミマーケティングの第一人者

*2 日本にブログツールを最初に紹介して「ブログ神」の異名もある

*3 「アルファブロガー」の仕掛人ででもある

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カバー画像はWikimedia Commonsより。
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