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KONO's Diary-休むに似たり



2007-09-01 [長年日記]

_ [] ゴーレム100

ワイドスクリーン・バロックと形容され、かつてSF読みなら誰もが読んだ名作『虎よ!虎よ!』に続いて書かれたアルフレッド・ベスターの長編SF。ただし本作はストーリーのあまりのはちゃめちゃぶりと、文章表現のイカレぶりのため、翻訳はできないだろうといわれ、いわば「幻の作品」扱いされていたものが、今回渡辺佐智江という名訳者を得て遂に翻訳刊行に至る……というのは、実はぼくも本書を手に取る前は知らなかった。

表面的には"退廃した未来社会で、謎の悪魔「ゴーレム100」を追跡する話"、なのだけど、仕掛けがいろいろほどこしてあっていくつものレベルから成る重層的な構造が背後に隠れている? のだそうで、ぼくは残念ながらそのほとんどをたぶん読み落としてしまったようだけど、前衛的な作風の割にはすんなりと最後まで読めてしまった。これは訳者の力量に負うところ大でしょう。

で、本書を他人に薦められるかというと…どうだろう。ぼく自身、もう少し読み返して、重層的な仕掛けをもっと実感しないと何ともいえないところではあるが、「いかれた小説」であることは確かなので、普通の小説には飽き足らない人にはお勧めできるかも。

それよりも、『虎よ!虎よ!』がamazonでプレミアがついていて、ハヤカワ文庫版がどうやら絶版状態らしい。あれは名作なので、今回のゴーレム100の刊行を機会に再刊してくれれば良いのだけど……やっぱ厳しいか。

_ [その他] そういえばワールドコン

この週末は横浜で世界SF大会が開催されているのだった。

結局全然参加できなかったなぁ…。

[]



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カバー画像はWikimedia Commonsより。
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