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KONO's Diary-休むに似たり



2007-05-30

_ [日記] 「テレビで見ましたよ」

先日テレビ出演を果たしたわけだが(笑)、この件については事前にはほとんど誰にも言ってなかった。おそらくボツになるだろうから、と思っていたし、自分自身の仕事が評価されて出るわけではないのだから別に言う必要ないだろうとも思っていた。

で、放映後、この番組を見た会社の同僚も気づいていなかったようなので、そんなものだろうと思っていたら、翌日ヨメの実家より電話がかかってきて、彼女の弟の奥さんが気づいたとのこと。映ったといっても本当に2〜3秒のことなのによく気づいたなぁと驚いていたのだが。

今日、会社に出入りしている生保のおばちゃんに突然呼び止められ「テレビで見ましたよ」と言われたのには心底驚いた。

ぼくは別にこの保険会社とは全然つきあいはなくて、おばちゃんともほとんど話をしたことがないのだ。そもそも、新入社員の頃こそ生保関係者にはいろいろ追いかけられたが、ここ十年くらいは営業対象とはみなされずに顔を見かけても「こんにちは」くらいしか言ってこなかったのである。しかも、保険のおばちゃんは毎日会社に来るわけでもない。現にぼくがテレビに映ったのは3週間前以来、今日までたぶん来ていなかった(だから今日その話を出してきた)のだと思う。

これは多分、「人の顔を覚える」という才能のなせる技なのだろうな、と思った次第である。

やっぱり生保の営業をするには、このくらいのワザは当然なのかもしれない……と、人の顔を覚えるのが大の苦手であるぼくは、この一件で生保のおばちゃんをちょっと見直してしまったのだった。


2010-05-30

_ [] 落語論

この本の著者の堀井憲一郎は、いったいどういう生活を送っているのだろう、と時々不思議になる。

どうも、東京ディズニーリゾートと落語に、人生のかなりの部分を使っているようで、年に何十回もディズニーリゾートに行く一方で、年に何百席も寄席で落語を聞いているらしい。

これらはいずれも商売ネタではあるのだけど、著者がこれらの対象に投入した情熱・時間は、単に「商売ネタ」と言って済ませるのが憚られるくらいのボリュームである。おそらく、日本で一番「客として」ディズニーリゾートに行き、「客として」落語会に足を運んでいる。費やした金額も相当なものだろう。

本書はこのうちの「落語」について、真正面から論じた本。

ここまで落語会に通いつめていると、見えているものが一般人とかなり違ってくる。たとえば、「落語は歌である」という主張。この人くらい数をこなしていたら、完全な新作落語でなければ、演じられている噺の筋なんざ百も承知、次に言う台詞やこの後の展開も判りきっている。にも関わらず、飽きずに高座を聞きに行くのは、噺の筋よりも歌を聞きにいくためらしい。

で、この「歌」はテレビ等を通じたのではダメで、ライブで聞かなければならない。それは「花火と同じだ」と著者は説く。

日本人ならわかるだろう。DVDでいろんな花火を冷静に見るのは、花火師の勉強とか、イベンターの研修とか、そういうプロの資料としてしか意味がない。花火を見せてやる、と言ってビデオを見せたところで、落胆されるのが関の山である。「じゃあ、こんど、本物の花火をやろうよ」「本物の花火大会に連れてってよ」と言われるばかりだろう。

映像の中に花火は存在しない。

落語も、花火と同じである。まったく同じだ。

この人の文章は実に軽妙で、それは本書でも健在なのだけど、この本に限っては、正面からの著者の気合が感じられて、読む方も軽々しくは読み勧められない感じ。けれども、常人の及ばぬ境地からの指摘の数々は、大変興味深い。

ついでに、もうひとつの専門分野、ディズニーリゾートの本はこちら。これも一読の価値がある。




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カバー画像はWikimedia Commonsより。
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